OEMにおける費用の注意点

はじめに

 OEMによって、製品を製造したとき、最終的に販売を考えることがほとんどだと思います。

 販売を考える以上、多くの利益を上げたいと思うでしょうが、その際に重要となるのが、収支計算・損益計算になります。

 利益については、基本的な式としては、売上から費用を引いたものになるので、

  利益 = 売上 – 費用

という式になります。

 飲食店・美容室などでは客単価などが重要になってきたりもしますが、OEMにおいては、製品を販売することになるので、製品1個当たりの利益が重要になります。もちろん、顧客1人あたりの収益なども考えることも大事になってきたりもしますが、絶対的に考えなければならないのが、製品1個当たりの利益になります。

 そして、製品1個当たりの利益については、価格から製品1個当たりの費用を引いたものになり、計算式で表すと、次のようになります。

  製品1個当たり利益 = 価格 - 1個当たり費用

 ところで、これはこれで間違いないのですが、費用について、本来は費用として発生しているのに、費用として考えていないなど、見落としがちな点があります。

 これでは、利益が上がっていると思っていても、実際は赤字という事態が発生している可能性があり、注意が必要です。

 そこで、OEMにおける費用について、整理・注意点をまとめましたので、 参考にしていただければと思います。

 特に、費用を計算する上で、抜けがないかというチェックの意味でも、ご覧ください。

費用

製品1個当たりの費用

 OEMにおいて、何よりも重要なのが、

  「製品1個当たりの費用」

となります。

 OEMを依頼したときには、まずは一番気にするところだと思うので、これを忘れることはないでしょう。

 ただ、OEMを依頼したときには、最低ロットがあったり、発注個数で価格が異なることが多いので、しっかりと1個当たりの費用を計算しておく必要があります。

 例えば、OEMにおいて、100個当たり3,000円の製造費用が発生したときには、

  製品1個当たりの費用 = 3,000円 ÷ 100個 = 30円

となります。

その他の費用

 製品1個当たりの費用について考えないことはないでしょうが、その他に多くの費用が発生します。
 ある意味、ここからが本題なのですが、費用として発生するものとして、次のようなものがあります。

【パッケージ代】
 製品を販売するにあたって、パッケージや包装は単なる包みではなく、その製品のイメージを形成する重要な要素です。
 安い製品ならば、あまりパッケージを考える必要はないかもしれませんが、高級品であったり、高級感をもたせたいといったときに、パッケージ代は意外と発生するものです。

 また、パッケージ自体は簡易な物であっても、シールを貼ったり、ちょっとした取扱書などをパッケージに入れたりすることもあるでしょう。

 価格が安い製品の場合には、意外とパッケージ代が費用として大きな割合を占めていたり、高級感をもたせようと、パッケージに凝ると、パッケージ代が馬鹿にならないということがあるので、しっかりとパッケージ代を計算しておく必要があります。

【梱包費用】
 パッケージ代に含めることもできますが、梱包にも費用が発生することがあります。
 どこかに製品を送るときには、途中の破損を防ぐため、緩衝材などが必要になるので、このような費用も考えておく必要があります。

【送料】
 自分の店舗などで販売するときには問題になりませんが、ネット販売や他の店舗などで販売するときには、製品を送るための送料が発生します。

 ネット販売においては、送料を顧客負担とするかどうかで異なりますが、自社負担ならば、当然ながら、送料は費用として計上する必要があります。
 また、顧客負担であっても、ネット販売では、自ら送料を提示していることが多いので、その提示額と実際に発生する送料が異なることも多いので、注意が必要です。
 このため、顧客負担においては、

  製品1個当たり利益 = 価格 + 顧客負担送料 – 1個当たり費用 – 実際の送料

という式で考えたほうがいいことになります。

 他の店舗で販売するときには、その店舗に製品を郵送したり、自ら持って行ったりするので、当然ながら、コストが発生することから、送料を費用して考えておく必要があります。

【手数料】
 ネット販売において、ショッピングモールを利用したり、他社の販売サイトを利用すると、販売ごとに一定率の販売手数料が発生することがほとんどだと思います。

 またどこかの店に置いてもらって販売するというリアルな店舗においても、販売手数料が発生するので、費用として考えておく必要があります。

【決済手数料】
 自社のサイトや店舗で販売したときには、上記のような販売手数料は発生しませんが、カード決済などを使うと、決済手数料が発生することになります。

 手数料としては、数%ですが、少なくとも、その分、利益率が低下することになるので、注意が必要です。

【人件費】
 最も忘れがちなのは、この人件費です。

 OEMにおいては、メーカーに製品を作ってもらうので、製品自体は仕入れるだけで済むことになります。

 しかし、販売までを視野に入れると、製品を仕入れた後に、梱包をしたり、製品を送付したりと、一定の作業が伴います。
 この作業に多くの時間がかかると、多く売れていても、実際はそれほど儲かっていないという事態が発生します。

 例えば、1個製品を梱包し、顧客に送るまでの時間が1時間かかるとして、時給を1,500円とすれば、製品1個当たりの費用としては、1,500円分の費用が発生していることになります。

 特に、個人として自分1人でやっているときには気にならないとも言えますが、この人件費を考えていないと、従業員を雇ったり、外注に出すと赤字になってしまうという事態が生じます。

 逆に言えば、人件費を考えておかないと、売上が上がっても、従業員を雇ったり、外注を利用することができないことになります。

まとめ

 製品1個当たりの費用については問題はないでしょうが、これ以外に、次のような色々な費用が発生します。

  ・パッケージ代
  ・梱包費用
  ・送料
  ・手数料
  ・決済手数料
  ・人件費

 そして、製品1個当たり利益は、次のように計算する必要があります。

  製品1個当たり利益 = 価格 - 1個当たり費用 – パッケージ代 – 梱包費用 – 送料 – 手数料 – 決済手数料 – 人件費

 是非とも、このあたりに注意して、しっかりと利益が確保できるように、販売をする必要があります。

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